エステサロン集客戦略

ひと月に100人のお客様を集めることを
考えてみましょう

仮に今月に50人の来客があるサロンだとしましょう。これを月100人にしたいと考えます。お客様が月に100人いる、という状態はどういうことか、考えてみましょう。

この2つの状態が両極端、ということになります。

毎月新規顧客を100人ずつ集めるのに、チラシやネットでの広告を出すとしても効果が出るかどうかが読めず現実的ではありませんね。

一方、リピーターだけで100人というのは素晴らしい状態とも思えます。新規集客のコストが要らないのなら利益は最大になります。ただ、常連のお客様も少しずつ足が遠のいて、次月に数が減るかもしれません。

毎月100人のお客様がいるというのは、この2つの間のどこかという状態です。

ところで、お客様というのは「新規」と「リピーター」だけにはっきり分かれるものでしょうか？　「何度か来てくれたけどご無沙汰のお客様」など、いくつかの状態があります。

こういう状態ならあり得る、ということを考えてみると、これから何をしなければいけないかが分かります。

今からこの状態に近づくためには？

今50人のお客様がいる、という状態を分けてみましょう。

そんなにうまくいくのかと思われるかもしれませんが、実際にこれぐらいのペースでお客様を増やしてきたサロンはこれまでたくさんあります。

上の図で何が起きているのか考えてみましょう。最初の月、新規顧客へのお声がけを強化して、リピーターを20人中1割の2人獲得しました。また、ご無沙汰のお客様をカルテから抽出してDMを送り、いつもより少し多く呼び起こすようにしました。

徐々にリピーター定着力を高めて、20人の新規から新たに6人、つまり3割の定着率に達しました。これはある美容ポータルサイトで公表されている平均リピート率と同じです。

ご無沙汰のお客様が10人から20人に倍増しているところでは、スキンケアイベントなどを実施して、これまでのお客様に徹底的に宣伝することで増やしています。

5か月目になるとかなりお客様も増えてきたことと、リピート率を高められたので、ポータルサイトへの掲載を広げて新規集客も増やしています。またイベントなどで増えたご無沙汰客からもリピーターが獲得できるようになってくるので、リピーターも順調に増えていきます。

こうして目標のお客様数を達成できれば、次第に新規集客のコストも引き下げていくことができそうです。
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注目の集客手法「内部集客」とは？

「お客様を増やそう」と考える時、多くの人が「広告を増やして新規を増やさなければ」と考えてしまいます。しかし、こうした新規集客には終わりがなく、お金と労力もかかります。それよりも、今いるお客様にどうやってリピーターになってもらうか、ということを考えることが欠かせません。

リピーターを定着させる力がついてくれば、毎月新規のお客様が一定数来ることで、翌月のお客様を確実に増やすことができます。あわてて広告を増やして集客し、新規のお客様が全員1回きり、という集客に比べればはるかに効率的です。

また、お店をやっていれば、何度か来てくれたけど最近ご無沙汰、というお客様が積もってくるもの。こうしたお客様は別のお店に行ってしまったかもしれませんが、全然知らない新規のお客様を広告で集めるよりずっとコストがかかりません。

新規メニューやオプションをつくって、今来ているお客様にモニター体験をお勧めすれば、新規導入のメニューも素早く広めることができ、客単価も無理なく高めることができます。

このように、今いるお客様を最大限に活かして客数を増やし客単価を上げていく考え方を、「内部集客」と呼んでいます。

内部集客ならお店の特長も活かせる！

内部集客では、今目の前にいるお客様に全力を注ぎ、「肌結果」を出すことが大切です。良い結果が出れば、新規もご無沙汰の方も、「このお店に通えば良くなる」と感じることができ、リピート率は高まります。

大切なことは施術についての十分な説明を行い、期待感を高めることや、施術終了後のカウンセリングをしっかり行うこと。肌結果を確認していただき感動していただくことが大切です。

その感動は、最初の1、2回目の来店時が最も大きいのです。初回来店時にビフォーアフターの写真を撮るなどして、変化を実感いただくことでその感動を最大限に高め、次回来店につながるモチベーションを持たせることも欠かせません。

新しいメニューをつくったら、今のお客様にモニターとして利用いただいて広めていきましょう。また随時イベントを開催して、ご無沙汰のお客様が再来店するきっかけを増やしていくことも重要です。

慣れない広告で苦労するよりも、本業の部分で勝負する内部集客。この方法なら、お店の得意とする施術内容、特長を活かすことができますから、ぜひ今日から取り組んでいただければと思います。

内部集客力を高めて、リピーター定着率が高まり、単価も引き上げることができるようになってくれば、ポータルサイトに掲載を増やして、新規集客を強化してもより効果が高まります。すべてがうまく回るようになってくるのです。