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エステサロンのための経営講座

お客様の「お肌を見る力」を高めましょう

サロンの経営にとってリピーターの定着は必要不可欠です。お客様は、お店の技術を理解し信頼してはじめてリピーターになってくれます。「施術が上手」「お店の雰囲気が良い」というだけではなかなかうまくいきません。信頼の基礎となるのがお客様の肌悩みを的確に判断する「お肌を見る力」です。お客様それぞれの悩みにぴったりあった施術や化粧品をご提供してこそ、満足度が高くなるのです。 > お気に入りに登録する

「お肌を見る力」はカウンセリングの基本です

「お肌を見る力」はカウンセリングの基本です

お客様のお肌の状態は人それぞれ異なります。また、湿度や日差しの強さなど、環境によっても変化します。コースメニューが決まっているからといって、いつも同じ施術を提供しているだけではお客様の満足度は徐々に下がっていってしまいます。

大切なのは、「このサロンは常にお客様のお肌の状態に合わせて施術やアドバイスを変化させてくれている」とお客様に感じてもらうこと。

そのためには、お客様のお肌の状態をしっかりつかむ必要があります。「お肌を見る力」はサロンにとってカウンセリングの基本だといえるでしょう。

ですが、お客様のお肌の状態をどのようにとらえればよいのかわからない、と判断に迷ったお取引先様からご相談をいただくこともしばしばあります。どうすればより的確にお肌の状態を見ることができるのでしょう?

お肌の状態を科学的に計測することも大切

「お肌を見る力」に自信が持てないエステティシャンが多いのは、なぜでしょうか? それはお客様のお肌の状態が千差万別だから。見た目だけではなかなか客観的な課題をつかむことができないのは当然です。

そんな時、科学的にお肌を計測し、お客様と一緒にお肌の状態を把握することができれば、自信を持ってカウンセリングし、施術の方向性を決められるでしょう。

左の写真は「A-ONE Lite(エーワンライト)」と呼ばれる肌解析機です。これでお客様のお顔を撮影すれば、現在のお肌の状態はもちろん将来のシミの発生場所まで見つけることができます。フェースの取扱いサロンではよく使われているこうした肌解析機などを使えば、お客様のお肌の状態を読むことができるので、カウンセリングの説得力も高まり、納得いただける施術を行うことができます。

お肌の理論をしっかり学んでいますか?

お肌の理論をしっかり学んでいますか?

多くのエステティシャンは、現場でさまざまな経験を積んで成長します。どんなお肌のお客様にどんな化粧品を使えば効果が高かったのか、どんな施術が良かったのかなど、毎日多くの経験をしています。

ですが、店舗での経験だけでは補えないのが、科学的な肌理論に基づく「お肌を見る力」です。「この店舗での経験だけでは、ほかの店と比較されたときに通用しないのではないかと心配になった」という相談を受けることもあります。

実際、皮膚の構造や分泌・吸収といったお肌の生理学についてあまり教わらない専門学校もあるようです。

フェースの教育機関「CBBC」(キャビンボーテ・ビジネス・カレッジ)では、肌理論をまずしっかりと教えています。科学的な理論が身についていれば、お客様のお肌を客観的に診断することができます。

普段のお手入れについてしっかり聞き取る

普段のお手入れについてしっかり聞き取る

もちろん理論だけを理解しても十分ではありません。お客様ごとに異なる肌状態を見極めるには、「聞き取り」が欠かせません。

ところが、お客様の中には自分のお肌の状態を言葉にするのに慣れていない方も多くいらっしゃいます。歯医者さんに行けば「右の奥歯が痛くて…」と自分の悩みをすらすら説明できますが、お肌となるとご自分でも気づいていないことが多いのです。

使っている化粧品を聞いても自分のお肌に合わないものを使っていることもあります。毎日のお手入れのたびにゴシゴシこすってしまってかえって傷つけてしまっていることに気付いていない、など、ご自身のお肌について正しく把握できていないことが少なくないのです。

「A-ONE Lite」のような肌解析機を使って客観的な状態測定が役立つのですが、その一方で、多面的にお客様からの聞き取りを行うことも重要です。

いつも使っている化粧品や普段のお手入れの仕方をお聞きするのはもちろん、お肌の状態に影響するさまざまな角度の質問をしてお肌の状態を特定していきましょう。

「雑談力」を高めることも大切!

「雑談力」を高めることも大切!

いくつかの質問をしてお肌の状態を見極めるためには、少し生活のこともうかがう必要があります。立ち仕事で疲れがたまっている、屋外で日に当たる時間が長い、時間が不規則で睡眠が乱れているなど、さまざまなことをお聞きしてこそ、お肌の悩みを特定することができるのです。

中には「そんなことお肌に関係があるの?」とお客様が思うような質問もあるかもしれません。夜寝ずにスマホをいじっていてブルーライトにさらされている、といったことを聞き出そうと思うと、質問が難しいかもしれませんね。

効率良く質問を重ねてお客様が自分でも気づいていないような肌悩みの状態を聞き出すためには、「雑談力」と呼ばれる力を高めるのが有効です。

雑談力があれば、お客様の暮らし向きや仕事のことも分かり、ご本人も気づいていないような肌悩みを見抜くことができるようになるでしょう。

特にお肌に影響のある雑談テーマは「気候」です。時候の挨拶は雑談の基本ですが、暑さや寒さ、乾燥、日差しの強さなど、お肌の状態に結びつく話題は一年を通してたくさんあります。まずはその日の気候をテーマにスタッフ同士で会話するなど練習していけば、さりげない会話からお客様の状態を見定めることができるようになるでしょう。

雑談で大切なのは、お客様の話をしっかり聞く姿勢です。「この人はちゃんと聞いてくれる」と感じてもらえれば、詳しくお肌の状態を話してくれるようになります。目を見て相槌を打ちながら話を聞くこと。慌てずに、しっかりお話の最後まで聞くようにしましょう。

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