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エステサロンのための経営講座

サロン経営 気になるお金、年収のこと

サロンを経営していて気になるのはやはりお金のこと。いったい他のサロンではどれぐらいの売上や利益があるんだろう? 自分は経営者として適正な年収を得られているのだろうか? 特にひとりでがんばっているサロンオーナーさんはなかなか他店の情報が得られなくて、「やり方はこれで正しいのだろうか」と不安に思われることも多いのではないでしょうか。ここではサロンの売上・利益・オーナーの年収について考えてみましょう。 > お気に入りに登録する

広告宣伝費を抑えられますか?

まずはシンプルに、自宅サロンについて考えてみましょう。サロンの施術売上は受け入れられるお客様の数と施術の単価で決まります。

施術売上 = 顧客数 × 単価

1日に1ベッドで4人とすれば、20日の営業日で月80人。単価が7,000円だとすれば、

7,000円 × 80人 = 560,000円

満員で月の売上は56万円ということになりますね。自宅サロンなら家賃や水道光熱費はプライベートとの按分ということになるでしょう。自宅が4部屋あってそのうち1室をサロンとして使っているなら、4分の1。200,000円の家賃の家なら50,000円分がサロンの家賃となります。水道光熱費、通信費も按分して、全部で50,000円と見積もってみましょう。

その他に材料費、消耗品費で100,000円と考えると、残るのは

売上560,000円 - 家賃+水道光熱費+材料費+消耗品費 200,000円
=360,000円

となります。

あとは、広告宣伝費をいくらかけるか、ということになります。広告宣伝はやらなくて済むならゼロ円でも良いのです。今はインスタグラムやブログなど、がんばって使えば無料でも情報発信できる媒体がたくさんあります。でも、サロンを始めて最初のうち、リピーターがつくまではそれだけでは不安ですね。ホットペッパービューティーなどのポータルサイトやチラシを使うとなれば200,000円ぐらいかかってしまうかもしれません。そうすると、

売上560,000円 - (他経費200,000円+広告宣伝費200,000円)
= 160,000円

となってしまいます。最初は広告宣伝費がたくさんかかっても、できるだけ早くリピーターをしっかり獲得して、広告宣伝費を引き下げるようにしたいところです。

開業資金の返済まで考えなければ

開業資金の返済まで考えなければ

同様の計算を、自宅サロン以外のサロンで、スタッフ1人、ベッド2台のサロンとして行ってみると、

1日4人 × 20日 × ベッド2台 = 月顧客数 160人
単価7,000円 × 160人 = 売上1,120,000円

となります。ここでは賃貸マンションやテナントの家賃がかかり、スタッフ1人の人件費を250,000円とすると、

家賃150,000円 + (水道光熱費+材料費+消耗品費 250,000円)
+ 人件費250,000円 + 広告宣伝費200,000円 = 経費850,000円

売上1,120,000円 - 経費850,000円 = 利益270,000円

ということになります。開業するときに最初にかかる開業資金(家賃の保証金や内装費等)も返済しなければなりませんから、なかなかオーナーの給料が出てこないことになってしまいます。店舗をかまえてスタッフを雇い、売上はそれなりに大きな金額になっていますが、「利益が出る」というのは簡単ではありません。

何で利益や年収を拡大するのでしょうか?

何で利益や年収を拡大するのでしょうか?

では、エステサロンが利益を大きくして、オーナーがそのお仕事に見合った十分な年収を得るにはどうすれば良いのでしょう? 考え方は3つあります。

第1は「お客様数を増やす」ことです。お客様の数はベッド数と営業日数で上限が決まりますから、

1日1ベッド5人 × 営業日25日 × ベッド2台 = 250人
250人 × 単価7,000円 = 売上1,750,000円
売上1,750000円 - 経費950,000円 = 利益800,000円

お客様が増えた分、水道光熱費・材料費・消耗品費が10万円増えたとして計算していますが、これならオーナーが月50万円・年収600万円を得ても開業費を返済して少し残る、という状態にできそうですね。

しかし、1日5人、25日営業でがんばり続けるのは大変です。

そこで、第2の考えは「単価を上げる」ことです。

単価7,000円 × 160人 = 売上1,120,000円
単価10,000円 × 160人 = 売上1,600,000円

経費は同じだとすれば

売上1,120,000円 - 経費850,000円 = 利益270,000円
売上1,600,000円 - 経費850,000円 = 利益750,000円

と、大きな変化です。いかに魅力的な、付加価値の高いメニューを作って良い単価を設定できるか、というのは大切なことです。現実にはお客様数を増やそうと単価をどんどん下げてしまうお店もあります。ぜひコースメニューを見直して、人気が高くリピーターを得られるメニューを中心に据え、さらに上位コースをつくるようにしていきましょう。

第3の考え方は「施術以外の利益を追加する」ことです。

物販は利益率が低い、という誤解

物販は利益率が低い、という誤解

エステティシャンは自分の技術に誇りをもち、それを一番の資本としてサロンを開業します。そのため、化粧品などを販売することをよしとしないかたも少なくありません。しかし、実際に大きな売上・利益をあげているサロンでは、化粧品販売を行っている場合が多いのです。

仮に月に160人が訪れるサロンで、半分のお客様が5,000円の利益が出る化粧品を購入するとすれば、

購入者数80人 × 利益5,000円 = 物販利益400,000円

となります。

施術売上1,120,000円 - 経費850,000円 = 施術利益270,000円
施術利益270,000円 + 物販利益400,000円 = 利益670,000円

「施術なら経費は人件費だけで利益率が高いけど、物販は利益率が低いから好きじゃない」といった声も聞かれます。確かに自分の手技だけで勝負する施術は利益率が高いように感じられますが、

施術利益270,000円 ÷ 施術売上1,120,000円 ×100 = 24.1%

ですから、施術が物販より利益率が高いとは言えないというのは、サロンを経営するうえで忘れてはいけないポイントです。

お客様数を増やす、単価を高める、物販利益を上乗せする、という3つの考え方を柔軟に組み合わせて、オーナーが十分な給料を得てもちゃんと利益が残る成功サロンを目指してください。

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