エステサロン集客戦略

リピート率の高さで利益もより大きく

多くのエステサロンでは、自身の施術に自信をもっています。この施術を受けた人はその結果に満足してリピーターになるはず、です。リピーターが蓄積されれば新規集客のために大きな費用をかけずに済むようになり、経営は安定します。

リピーターと新規の数について考えてみましょう。

例えば、ある月に新規集客で50人が訪れたとしましょう。平均単価7,000円なら35万円の売上となります。このうちの10％がリピーターになったとすると5人です。翌月も新規50人でリピーターが5人。また翌月も、というペースで半年たてばリピーターが30人ということになります。新規が同じ50人であれば合計80人で、同じ単価で売上は56万円に伸びています。

リピート率の高いサロンでは30～50％ということも珍しくありません。ある月に新規集客で50人が訪れ、その30％がリピーターになれば15人。半年で90人がリピーターになり、リピーターだけで63万円となります。新規と合わせれば98万円で、100万円の大台が見えてきました。

これぐらいになればそろそろ新規集客にかける費用を少し引き下げても大丈夫かもしれません。広告宣伝費は新規集客よりリピーター集客の方がずっと安上がりですから、経費は下がり、利益はより大きくなるのです。

ではリピート率を高める方法にはどんなものがあるでしょう？

リピート率を引き上げる方法とは？

エステサロンがリピーターを増やすためにはいくつかの方法が知られています。

● ポイントカード
ポイントカードの発行は多くのお店が取り入れています。何度か来店すればお得がある、という仕組みが基本となります。「あと少しでお得」という気持ちになってもらうことが大切ですから、100回来てやっと割引、なんて仕組みではいけません。いつでも「あと少しで」となるように、値引きや粗品をうまく組み合わせてプログラムを作りましょう。

● ダイレクトメール、お誕生日カード
お客様とより良い関係を作ることがリピーターになってもらう一番の方法です。そのためには今でも「お手紙」は有効な手段となります。ダイレクトメールと言っても、大手企業から届くような立派な印刷物である必要はありません。

季節ごとのスキンケアのアドバイスをハガキに手書きしただけのもので十分です。手書きの方が親密感があり、「自分のために」と感じてもらえたら反応も高まります。カルテからお誕生日を見つけやすくしておけば、お誕生日カードを送って少し割引などをご提案することでリピート率を引き上げることができるでしょう。

● イベント
サロンで行うイベントはリピーター獲得にとても効果的です。「外部からスキンケアの専門家が特別に来て指導してくれるんですよ！」とお勧めすれば、ご無沙汰のお客様でも足を運んでいただけます。
> フェースでは全国のサロン様といっしょに多くのイベントを行い、リピーター獲得に実績をあげてきました。「スキンケアイベントでリピーターを獲得」をご覧ください。

でも、ポイントカードよりもDMよりも
リピートにつながるのは「肌結果」です

上ではポイントカードなどをご紹介しましたが、「もうそうした方法は取り入れているんだけど…」という声が聞こえてきそうです。確かに、ポイントカードやダイレクトメールといった「手法」は、リピーター獲得の決め手ではありません。

施術が終わって、お金を払って、「ポイントカードがあるんですけど、お作りしましょうか？」と言う、というだけではいけません。

お客様の肌質・お肌悩みに合わせたカウンセリングをしっかり行って、「このお店は自分の肌のことを良く考えてくれている」という関係を構築して初めて、ポイントカードを作ってみようか、という気持ちになるし、また来たいと思うのです。お誕生日カードも、ちゃんとカルテを見て誕生日が近いお客様を見つけ、そのお客様のことを思ってカードを書くから良い関係が生まれ、リピートにつながります。

新規集客をして予約がいっぱいでも、サロンとの関係性があまりないお客様にしっかりカウンセリングをして信頼を得なければ、結局リピーターになってもらうチャンスを逃してしまいます。

お客様はきれいになりたいからサロンに行きます。このお店に通っていればもっときれいになれる、と信頼できればリピーターになってくれます。

サロンの施術できれいになっても家に帰って今まで通りのホームケアをしていたら、お肌の状態は元どおりに下がってしまいます。「あのサロンに行っても、きれいになるのは行った時だけで、結局元どおりになってしまう」と思ったらサロンに行くことをやめてしまうのです。

お客様の肌質に合わせたホームケアをカウンセリングして、サロン帰りのお肌を保っていてくれれば、リピート時にはもっと良いお肌に引き上げることができます。サロンケアとホームケアを合わせて「このサロンに来たおかげで結果が出た」ということになるのです。

本当に良いお肌になったという実感を「肌結果」と呼んでいます。肌結果を出すことがサロンにとってリピーター獲得につながる切り札です。